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サルの自撮り写真を巡って Wikipedia とカメラマンがバトル / Wikipedia「サルの自撮り写真の著作権はサルのもの。カメラマンに権利はない」

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以前ロケットニュース24では、バリ島で撮られたサルの自撮り動画を紹介した。サルが観光客から小型アクションカメラ GoPro を盗み、サルからカメラを取り返したと思ったら、サルの超アップ映像が残されていたという記事であった。

現在それと同じ様に、サルと自撮りにまつわるニュースが海外で注目を集めているので取り上げたい。といっても今回は、「サルが自撮りしていたぞ」というだけではない。その写真を巡って、揉め事に発展したのだ。

争っているのはカメラマンと、恐らく誰もが一度は利用したことがある、あの Wikipedia。争点を簡単に言うと、「サルの自撮り写真の著作権は誰に帰属するか?」である!

・クロザルの自撮り

渦中のカメラマンは、イギリス人のデビッド・スレイター氏。彼は2011年にインドネシアのスラウェッシ島を訪れてクロザルを撮影した。正確に言うと、撮影しようとしていた。ところが、その際にカメラがクロザルによって強奪されてしまったのである。

・カメラを取り戻すことに成功

写真を撮ろうとしてカメラを奪われたのだから、カメラマンは絶望的な気持ちになったのではないだろうか。ただしその後、彼はカメラを取り戻すことに成功!

そしてカメラの中を確認したら……サルの自撮りが残されていたのである。その数、数百枚。写真の多くは、ピントが合っていなかったり レンズを地面に向けた写真だったようだが、素晴らしいものも残されていたのだとか。

なおスレイター氏によると、写真の中にはクロザルがポーズを決めているカットもあったと言う。カメラが盗まれたと思いきや、まさかのラッキーである。

・メディアに取り上げられる

さらに幸運は続く。スレイター氏は、偶然にもカメラに残されたクロザルの写真を自身のWebサイトで紹介した。すると、その写真は新聞や雑誌、テレビなどで紹介されることになったのだという。

・「写真の著作権はクロザルのもの。カメラマンのものではない」

だがしかし! カメラマンは地獄から一気に天国気分、というワケにはいかなかったようだ。Wikipedia 財団によって運営されている Wikimedia が、有名になったスレイター氏の写真を無料でダウンロードできるようにアップしたのだ。

これに対して、スレイター氏は無料配布を止めるようにと、Wikimedia 側に求めたものの、Wikimedia は一切受け入れず。彼らは「写真はサルが撮ったものだから、著作権はクロザルのもの。カメラマンには権利はない」と主張しているからだ。つまり、両者は真っ向から対立しているのである。

・ネット上の意見は様々

このニュースを知った人々は、Twitter やニュースサイトのコメント欄などネット上に、多くのコメントを書き込んでいる。

一例を紹介すると、「これはカメラマンのものでしょう。Wikimedia の主張は間違っていると思う。」とカメラマンに同調する意見や、一方「権利はクロザルのものだよ」と逆にWikimediaの肩を持つ意見。またまた「素晴らしい写真なのに揉めるなんて悲しいよ」などなど、様々な意見がネット上に書き込まれているのだ。それだけ海外で注目されていると言えそうだ。

それにしても、まさかサルの自撮り写真の著作権から争いに発展するとは……。今後の展開にも注目していきたい。

参照元:WikimediaThe TelegraphMail Online(英語)
執筆:和才雄一郎

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オリジナル記事: サルの自撮り写真を巡って Wikipedia とカメラマンがバトル / Wikipedia「サルの自撮り写真の著作権はサルのもの。カメラマンに権利はない」
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